企画展 大倉集古館の春 ~新春を寿ぎ、春を待つ~

会期| 2024年1月23日(火)~2024年3月24日(日)
会場|大倉集古館(東京都港区)

《扇面流図屏風》宗達派、江戸時代・17 世紀(右隻)

新春にふさわしい、干支や吉祥、花鳥風月をテーマとした絵画を中心に、約30件の作品が展示される「企画展 大倉集古館の春 ~新春を寿ぎ、春を待つ~」。大倉集古館が所蔵する絵画や工芸作品など、4つの章で構成し展示されます。

「青緑山水図」(《清朝名人便面集珍》のうち)
赫奕(1655~1731)筆、中国、清時代・17~18 世紀

第1章では「寿ぎの造形~扇」をテーマに大倉集古館所蔵の日本と中国の画家による扇面画を展示。メインは、宗達派の名品《扇面流図屏風》。当初一双のうち片方だけが大倉家に所蔵されていたが、不思議な縁により左右そろって大倉集古館に収蔵されることになったそう。この収蔵経緯を記した福地源一郎筆《古屏風奇遇乃記》を併せて展示し、明治の頃から大切にされた屏風の由来が紹介されます。

《蟒袍》清時代末~中華民国時代・20 世紀

第2章では、日本では珍しい清時代から中華民国時代にかけての中国伝統衣装や、江戸時代の龍を描いた絵画を紹介。大倉集古館は、近代日本における古代中国の考古品収集の先駆けであり、その背景には、大倉集古館創設者・大倉喜八郎が、時代の変化により世界へと流出する中国美術の保護や、中国の伝統文化を支援しようとしたことにありました。

《夜桜》(左)横山大観筆・昭和 4 年(1929)

そして第3章では、新春から春にかけての季節を感じさせる花木図を中心に展示。正月が過ぎ、静かに春の気配を感じさせる梅の作品や、大倉集古館の名品として名高い横山大観筆《夜桜》を中心に、新春を寿ぎ、来る春を待つ時期にふさわしい作品が展示されます。

《四君子象嵌重硯箱》木内半古作・昭和 6 年(1931)

第4章では、色絵陶磁の《色絵芙蓉手花鳥図大皿》や、正倉院宝物の修理を行ったことでも知られる名工・木内半古の《四君子象嵌重硯箱》、半古の遠縁にあたる保坂なみによる愛らしい明治の日本刺繍を楽しむことができます。可愛らしくも、美しい、めでたさや季節を感じさせる名工たちによる工芸品をぜひ、お楽しみください。

企画展 大倉集古館の春 ~新春を寿ぎ、春を待つ~

会期 2024年1月23日(火)~2024年3月24日(日)
会場 大倉集古館
東京都港区虎ノ門 2-10-3(オークラ東京前)
開館時間 10:00~17:00(入館は閉館の30分前まで)
休館日 月曜(休日の場合は翌火曜日)
入館料 一 般 1,000円
大学生・専門学生 800円
中学生以下無料
※ 同会期中のリピーターは 200 円引き。
※ 20 名様以上の団体は 100 円引き。
※ 障がい者手帳、被爆者手帳をご提示の方とその同伴者 1 名は無料。
※ お着物(和装)でご来館の方は 200 円引き(割引併用不可)。
※ ミュージアムパスポート 5,500 円。
※ オークラ東京とのセット鑑賞券(ランチセット 5,500 円、茶菓セット 3,000 円)。
お問合せ 03-5575-5711(代表)
公式HP 企画展 大倉集古館の春 ~新春を寿ぎ、春を待つ~

関連記事

  1. 虫めづる日本の人々

  2. 特設展 それぞれの源氏物語

  3. 日本画に挑んだ精鋭たちの上村松園「牡丹雪」

    【特別展】日本画に挑んだ精鋭たち ―菱田春草、上村松園、川端龍子から松尾敏男へ―

  4. 特別展「やまと絵 -受け継がれる王朝の美-」

  5. 永遠の都ローマ展

  6. ガウディとサグラダ・ファミリア展