着物姿が映えるとっておきの場所をご紹介する道中記。第9回は世界遺産ギザのピラミッドを舞台に壮大な歴史と異文化の融合を堪能する旅へ。砂漠にそびえる古代遺跡と和装の美しさが織りなす唯一無二の体験をご紹介します。

クフ王のピラミッドを着物で眺める様子。日本の伝統とエジプトの歴史が交差する瞬間
エジプト・ギザのピラミッド群は、古代エジプト文明の象徴として世界中に知られています。クフ王のピラミッド(通称「大ピラミッド」)は、約4500年前に建設され、今もなおその壮大な姿を誇っています。ピラミッドは王の墓としてだけでなく、当時の技術力や信仰を示す遺跡でもあり、世界七不思議の一つとして数えられています。
ギザの三大ピラミッド(クフ王・カフラー王・メンカウラー王のピラミッド)は、それぞれ異なる時代に建設されましたが、今でもほぼ完全な形で残っています。特にカフラー王のピラミッドは頂上部分に元の石灰岩の化粧石が一部残っており、建造当時の輝きを感じさせます。

ピラミッドの魅力は、その圧倒的なスケールと神秘的な雰囲気にあります。遠くから見ると砂漠にそびえ立つ荘厳な姿が印象的ですが、近づいてみると巨大な石が積み上げられた壮大な構造がより際立ちます。

また、ピラミッドの中には内部に入ることができるものもあり、王の墓へと続く狭い通路を通る体験は、まるでタイムスリップしたかのような感覚を味わえます。さらに、周辺にはスフィンクス像や太陽の船博物館など見どころも多く、考古学や歴史が好きな人にはたまらないスポットです。

ピラミッド観光のハイライトの一つがラクダに乗る体験です。砂漠の中をラクダに乗って進む体験は、まるで古代エジプト時代に戻ったような気分を味わえます。伝統的な和の美しさと異文化との融合を感じるひととき。

ラクダに乗ると、視点が高くなり、ピラミッドを背景にした絶景をより楽しむことができます。人なつこいラクダとの交流も楽しめ、着物が珍しかったのか、ラクダが帯のお太鼓に頭を入れて遊んでいました。

エジプト観光に着物を取り入れることで、旅の特別感がさらに増します。ピラミッドやスフィンクスと着物の組み合わせは、エジプトの雄大な風景の中で日本文化を表現するユニークな体験に。着物の華やかさと砂漠の無機質な景色とのコントラストは、写真映えすること間違いなし。さらに、エジプトの人々は着物姿に興味津々で、記念撮影をリクエストされるなど、現地の人々との交流がより楽しくなります。

ピラミッドの歴史的な魅力、ラクダに乗るユニークな体験、そして着物をまとっての観光は、エジプト旅行を特別なものにしてくれます。壮大なピラミッドと和装の組み合わせは、まるで時空を超えたかのような感覚を与え、旅の思い出をより色濃いものにしてくれるでしょう。エジプト旅行の計画を立てる際は、ぜひ「着物で巡るピラミッド観光」を検討してみるのはいかがでしょうか。


クフ王のピラミッド(ギザの大ピラミッド)
Great Pyramid of Khufu
<場所>
Al Haram, Nazlet El-Semman, Al Haram,
Giza Governorate 3512201, Egypt
<営業時間>
8:00 ~17:00 *季節により異なる
<入場料>
大人:1,000 EGP(約3,000円)
学生:500 EGP(約1,500円)
*ピラミッド内部の観覧は別途チケットが必要。
*2025年2月のレート
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