よきかな源氏物語

会期| 2024年1月18日(木)~2024年4月7日(日)
会場|嵯峨嵐山文華館(京都市右京区)

中村⼤三郎《紫式部》 /京都市学校歴史博物館蔵 通期

平安時代中期に成立した最古の長編小説『源⽒物語』にゆかりが深い京都・嵯峨嵐山。この地で、千年の時を超え、今もなお愛され続ける『源⽒物語』を題材にした⽇本画を、各場⾯の解説や、個性あふれる登場⼈物たちの⼈物相関図とともにご紹介します。

狩野山楽《源氏物語押絵貼屏風》右隻/福田美術館蔵 前期

『源⽒物語』は約70年にわたる光源⽒と彼をめぐる⼈々の⽣涯を描ききった⼤河小説で、総勢500⼈以上もの⼈物が登場し、宮中における⽣活や、貴族たちの行動をつぶさに描写しています。

第1章では、紫式部(平安時代中期)の肖像画や 『源⽒物語』の写本を比較・校訂し、現在まで読み継がれる物語の基本形を作った藤原定家(平安時代後期~鎌倉時代初期)についても紹介。また、『源⽒物語』を題材とした屏風絵などの作品を展示し、物語の内容にも触れています。物語の各場⾯が描かれた狩野山楽晩年の秀作、《源⽒物語押絵貼屏風》も見どころです。

藤原定家《小倉色紙-朝ほらけ》/福田美術館蔵 後期

第2章では『源⽒物語』の場⾯切り取って題材にしたさまざまな⽇本画を、各場⾯の解説とともに紹介しています。江戸中期の狩野派の画家・山本素軒の《源氏物語図屏風》では、明⽯の⽅と、その間に⽣まれた姫君に会いにきた様子が描かれています。玉圓永信の《源氏五十四帖図》では登場⼈物を描かず、象徴となる背景や持ち物・小道具などのみでその作品や演目を連想させるものを描く「留守模様」と呼ばれる手法が使われています。

山本素軒《源⽒物語図屏風》右隻/福田美術館蔵 通期

NHK大河ドラマ『光る君へ』の放送も始まり、改めて注目を集めている紫式部。10世紀後半、藤原為時の末娘として⽣まれ、当時の女性としては異例であった学問に励んだと伝えられています。儒教、歴史、漢詩を学び、仮名使いや琴、琵琶の演奏にまで長けていたといわれる平安時代きっての才女が描く「源氏物語」への興味と理解を本展で深めることができるでしょう。

よきかな源⽒物語

会期 2024年1月18日(木)~2024年4月7日(日)
前期:1月18⽇(木)~3月4⽇(月)
後期:3月6⽇(水)~4月7⽇(⽇)
会場 嵯峨嵐山文華館
京都市右京区嵯峨天龍寺芒ノ馬場町11
開館時間 10:00~17:00(入室は閉室の30分前まで)
*金曜日は9:30~20:00
休館日 2月18⽇(⽇)、3月5⽇(火)休館
*2月17⽇は15:00で閉館
料金 一 般 1,000円
大学生・専門学生 1,300円
65歳以上 1,500円
高校生 600円
中学生以下 400円
*障がい者と介添⼈1名まで各600円
*幼児無料
お問合せ 075-882-1111(嵯峨嵐山文華館事務局)
公式HP よきかな源氏物語

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