伊勢型紙
読み・いせかたがみ
産地・三重県鈴鹿市
伊勢型紙は、着物の型染めに用いる型紙。突き彫り・縞彫り・錐彫り・道具彫りなどの技法があります。1619年頃から紀州藩の保護を受け、飛躍的に発展を遂げました。繊細な柄を彫り出す技術が磨かれ、染物の重要な道具としていまに受け継がれています。伊勢型紙の創始者は誰かわかっていませんが、歴史は古く、室町時代には型紙が使われていたといわれています。伊勢型紙は、強靭で保存性の高い美濃和紙に柿渋を塗り、繊維が縦方向のものと横方向のものが交互重なり強度が上がるように3〜4枚貼り合わせ、再度柿渋を塗って乾燥させて型地紙を作ります。そこに着物の文様や図柄を丹念に彫り抜いていったものが、布地を染める際に用いる型紙となります。1983年に国の伝統的工芸品 (用具) に指定されました。