会津木綿
読み・あいづもめん
産地・福島県西部
会津木綿は、福島県に伝わる木綿平織りの伝統工芸品で、堅牢な織物のため野良着に用いられていました。会津地方は古くから綿花の栽培が盛んで、1573~1592年には、蒲生氏郷の産業振興策により、綿花の栽培が奨励されていたといわれています。会津木綿は、厚みのあるふっくらした質感で、一般的な平織り木綿と比べると縮みにくいのが特徴です。その織り工程に特徴があり、縦糸を小麦澱粉の液に浸けて固く糊付けしてから横糸を織り込んでいきます。糊付けした縦糸に細かな節が生まれ、横糸との間に空気の層を作り出すことで、吸湿・吸水性に優れ、保温性も高い素材となります。そのため、夏涼しく、冬は暖かな、一年中を通して着られる素材といわれています。