秋田八丈/秋田

秋田八丈

読み|あきたはちじょう
産地|秋田県秋田市

秋田八丈は、秋田県内で採れた草木を主とした染料で絹糸を染め上げ、その絹糸を組み合わせて織り上げている秋田の伝統絹織物です。1789~1801年ごろから伝承され、渋みのある上品な風合いが特徴です。天気によって光沢や輝きや落ち着きが出るのもこの織物ならでは。一色染め上げるのにおよそ1週間ほどかかるといわれています。柄は主に縦縞、格子縞。染料には、ハマナスの根や、ヤマツツジなどが用いられています。染料の別により、「鳶八丈」「秋田黄八丈」「変り八丈」があります。最盛期には年間6万反の織物が織られていましたが、2003年にすべての工房が消滅。しかし、後世に残したいという想いから、2006年に北秋田市で「ことむ工房」という1軒の工房が復活しました。秋田八丈ならではの、カリヤス由来の黄色やハマナスの根由来の茶色といった伝統的な色使いを継承しつつ、ピンクなどの明るい色合いも取り入れています。