会津からむし織
読み・あいづからむしおり
産地・福島県大沼郡昭和村
会津からむし織とは、「からむし」という苧麻とも呼ばれるイラクサ科の多年草を使った織物です。上布の原料として昭和村で栽培が続けられています。畑で栽培されたからむしの茎から取り出された繊維は、昭和村のからむし織のほか、重要無形文化財でもある越後上布・小千谷縮布の原料に使われています。からむし織は、通気性・吸湿性に富み、織り上げられた布は軽くしなやかで、独特のハリがもたらす涼しい着心地は、一度着ると他の織物を着ることができないと言われるほどです。村内においても織りの技術は、親から子へ、姑から嫁へと代々家々に受け継がれ、地機で織られた裃などがハレの着物として用いられてきました。2017年には、古くから続く技術が評価され、「奥会津昭和からむし織」が国の伝統的工芸品に指定されました。