南部紫根染
読み・なんぶしこんぞめ
産地・岩手県盛岡市
南部紫根染は、岩手県南部地方で伝わる草木染。万葉集や古今和歌集にも詠まれる紫草を使い、根をつぶして色素を抽出し、こしてよく絞って染料を採り、繰り返し染めることで、 深みのある赤みを帯びた紫色が特色です。別名「岩手紫」とも呼ばれ、遠く飛鳥時代・鎌倉時代から優雅で高貴な色は、 朝服として用いられてきました。大枡・小枡・立涌の昔からの柄に加え、独自に考案した柄が800種にも及んでいます。手仕事ならではの暖かみのある独特の美しさと、年々味わい深いものとなる色の変化も魅力のひとつになっています。