琉球紅型/沖縄県

琉球紅型

読み・りゅうきゅうびんがた
産地・沖縄県那覇市

琉球紅型とは、沖縄で生産されている鮮明な色彩、大胆な配色、図形の素朴さが魅力の型染です。図案から仕上げの水洗まで、18を超える制作過程すべてをひとつの工房で行っています。文様や柄ゆきの華麗な色彩には、沖縄独自の自然風土が反映されただけでなく、中国的な豪華さもあれば日本的な優美さも表現された独創的な伝統工芸といえます。琉球紅型には「紅型」「藍型」「筒描き」の3種類の表現方法があります。琉球紅型の起源は、14~15世紀ごろといわれ、その頃の琉球王朝は交易が盛んに行われ、交易品の中にはインド更紗、ジャワ更紗、中国の型紙による花布等があり、それらから取り入れられた技法によって紅型が誕生したとされています。王族や貴族など、身分が高い人々の衣装や儀式や礼祭などに利用されていました。18世紀には、現在の紅型の様式へと確立し、琉球王国の保護のもと、技術が高められ発達していきました。しかしその後、廃藩置県、琉球王国の解体、第二次世界大戦などで衰退しましたが、戦後に城間栄喜らの尽力で復興。現在では沖縄県の無形文化財、国の伝産品に指定されています。

琉球紅型