名古屋友禅/愛知県

名古屋友禅

読み・なごやゆうぜん
産地・愛知県名古屋市、春日井市

鮮やかな京友禅や繊細な加賀友禅と比べ、質素で落ち着いた色柄で、1つの色の濃淡で絵柄を描く色遣いが特徴的です。華やかな尾張文化が栄えていた1730~1739年に、京都、江戸などから友禅師が往来し、その技法が伝えられたといわれています。しかし、質素倹約が励行されるようになり、模様の配色も色数を控えた彩濃淡調の素朴なものに変化していきました。手法は「手描友禅」と「型友禅」があります。手描友禅は、 図案、下絵から糊置、色挿し、仕上げまで、一人の作者が一貫して作業を行う、「一品手作り」で製作し、型染は、伊勢形紙を使用した写し糊友禅の他に、 刷毛を用いて摺り染していきます。1983年に伝統工芸品に指定されました。