舘鼻則孝による茶室での個展「Distance」が、山口県立萩美術館・浦上記念館の茶室で、2023年4月8日(土)から2024年3月24日(日)までの約1年間開催されます。

舘鼻氏の代表作は、江戸時代の花魁が履く高下駄から着想を得て制作された「Heel-less Shoes」。レディ・ガガに愛用されたことで世界的に有名になり、ニューヨークのメトロポリタン美術館やロンドンのヴィクトリア&アルバート博物館のパブリックコレクションとして永久収蔵されています。

本展覧会では、室町時代後期から江戸時代にかけて描かれた「洛中洛外図」から着想を得たという、屏風型のアクリル製の支持体を5層重ねることで絵柄が完成するように描かれた新作絵画「Descending Painting (Folding Screen)」を中心に、山口県萩市の市花でもある「椿」をモチーフとした「Camellia Fields」や、舘鼻氏の代表作である「Heel-less Shoes」も展示されます。「Heel-less Shoes」は、期間中2ヶ月ごとに6回の展示替えを行い、全6種の作品をご覧いただけます。

アーティストプロフィール
舘鼻則孝(たてはな のりたか)
1985年東京生まれ。歌舞伎町で銭湯「歌舞伎湯」を営む家系に生まれ鎌倉で育つ。シュタイナー教育に基づく人形作家である母の影響で、幼少期から手でものをつくることを覚える。2010年に東京藝術大学美術学部工芸科染織専攻を卒業。遊女に関する文化研究とともに、友禅染を用いた着物や下駄の制作をする。「イメージメーカー展」(21_21 DESIGN SIGHT、2014)、「Future Beauty」(東京都現代美術館など国際巡回、2012)、個展「呪力の美学」(岡本太郎記念館、2016)、個展「It’s always the others who die」(POLA Museum Annex、2019)、個展「NORITAKA TATEHANA: Refashioning Beauty」(ポートランド日本庭園、2019)、「和巧絶佳」(パナソニック汐留美術館など4会場を巡回、2020-22)等の他、ニューヨーク、パリ、ベルギーなど世界各地で作品を発表。2016年3月にパリのカルティエ現代美術財団で文楽公演を開催など、幅広い活動を展開している。作品はメトロポリタン美術館、ヴィクトリア&アルバート博物館などに収蔵されている。また2021年より、東京都が主宰する「江戸東京きらりプロジェクト」の一環として企画され、東京の伝統産業に焦点を当てたオンライン展覧会「江戸東京リシンク展」(小石川後楽園、2023)の展覧会ディレクターを務めている。

© NORITAKA TATEHANA K.K., Photo by GION
■概要■
舘鼻則孝「Distance」
会期:2023年4月8日(土) − 2024年3月24日(日)
開館時間:9:00~17:00(入場は16:30まで)
休館日:◆月曜日(祝日・休日、第一月曜日を除く)、祝日・休日で開館した月曜日の翌平日◆年末年始◆展示替え期間
料金:一般300円 学生200円
会場:山口県立萩美術館・浦上記念館 [本館茶室]
山口県萩市平安古町586-1
■お問合先■
山口県立萩美術館・浦上記念館
TEL: 0838-24-2400
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