十日町きものフェスタ2023 受賞作発表

全国有数のきもの総合産地である新潟県十日町市。大正14年から続くイベント「十日町きものフェスタ2023」が、2023年4月10日(月)~4月14日(金)の期間で開催されました。

市内の着物メーカーの渾身作が揃う求評会で、「振袖」「留袖」「訪問着」「紬絣」「付下・着尺・羽織・コート」「帯」の6部門(総点数78点)を、全国の卸商社、小売店、さらに一般の着物ユーザーが審査、評価。その中から、最高賞の経済産業大臣賞および部門ごとの優秀賞が選ばれます。
2023年の特別賞3賞は下記の通りとなりました。

「経済産業大臣賞」
商品名『特選手描振袖 「瑞鶴大和絵屏風図」』 出品/吉澤織物
宗達・光琳を師と仰ぐ多くの画家たちが好んで用いたモチーフを当世風にアレンジした振袖。琳派屏風と遠山をバックに飛ぶ鶴で構成されています。吉澤織物は8年連続での「経済産業大臣賞」受賞となります。

「中小企業庁長官賞」
商品名「本桶® 大㐂百花「若松彩雲」振袖」 出品/青柳
本桶®絞り染めで構図を作り、手描友禅、引染、疋田絞り、金箔、刺繍といった、あらゆる加工を複合した豪華絢爛な振袖です。

経済産業省関東経済産業局長賞
商品名「振袖ユミカツラ 夜桜波涛」 出品/関芳
月夜にはんなりと映し出された満開の桜と荒波に向かって飛び交う鶴の群れをモチーフに、こがね、しろがね(金・銀)などを用いて制作された金彩友禅の振袖です。

ユーザー審査グランプリ
商品名「振袖 晴峰 光響富士」 出品/関芳
日本の四季によって表情が変わる富士山。その感動と賞賛を玉虫色に変化する生地を用いて表現。縫い締め絞りや金の摺り箔加工で立体感を演出した振袖です。


2025年には、100周年を迎える本イベント。2022年には十日町友禅が新潟県伝統工芸品指定となり、染めと織りの産地として益々、各メーカーの技と美が際立つ作品に期待が高まります。