大阪の日本画
2022年2月にオープンした大阪中之島美術館の開館1周年を記念し、近代大阪の日本画が約150点揃う、史上初の大規模展が開催。大阪は商工業都市として発展を続けるとともに、東京や京都とは異なる文化圏を形成し、個性的で優れた芸術文化を育んできました。江戸時代からの流れをくむ近代大阪の美術は、市民文化に支えられ、伝統にとらわれない自由闊達な表現が多彩かつ大きく花開いたといえます。
2022年2月にオープンした大阪中之島美術館の開館1周年を記念し、近代大阪の日本画が約150点揃う、史上初の大規模展が開催。大阪は商工業都市として発展を続けるとともに、東京や京都とは異なる文化圏を形成し、個性的で優れた芸術文化を育んできました。江戸時代からの流れをくむ近代大阪の美術は、市民文化に支えられ、伝統にとらわれない自由闊達な表現が多彩かつ大きく花開いたといえます。
「美人画」という言葉が一般的になったのは明治期以降、日本では古来より美しい女性の姿が描かれてきました。一方、物語の登場人物として人気の高い在原業平や光源氏など魅力的な男性の姿も絵画や工芸などにあらわされてきました。今展では、上村松園、伊藤小坡、鏑木清方、伊東深水ら人気の高い「美人画家」たちの作品とともに、下村観山、吉川霊華らによる男性像や、ローランサン、ドニ、ヴァン・ドンゲン、ペルジーニなどの西洋絵画も紹介。性別・年齢にとらわれない東西の美しい人びとをご覧いただけます。
世界に誇る日本のシンボル、富士山。2013年にユネスコの世界遺産に登録され、2023年で10周年を迎えます。山種美術館ではこれを記念し、富士山を描いた日本画と浮世絵を中心に、同じく日本の象徴である桜を題材とした日本画をあわせ、周年を祝う特別展を開催します。本展では、北斎の「冨嶽三十六景」、広重の「東海道五拾三次」とともに、北斎が富士山というテーマをさらに発展させた絵本「富嶽百景」(個人蔵)などが展示されます。
東京国立近代美術館が開館70周年を記念し、明治以降の絵画・彫刻・工芸のうち、重要文化財に指定された作品のみによる豪華な展覧会を開催します。単なる名品展ではなく、今でこそ「傑作」の呼び声高い作品も、発表された当初は、それまでにない新しい表現を打ち立てた「問題作」でもありました。そうした作品が、どのような評価の変遷を経て、重要文化財に指定されるに至ったのかという美術史の秘密にも迫ります。